職場体験

 オランダでは、日本でいう高校の教育課程の中に職場体験があるようです。時間は30時間。単位認定がかかっているため体験する高校生はみんな、結構シビアに体験先を自分で探すのだとか。この職探しは学校は全く斡旋してくれないそうです。この辺りはさすがオランダと思わざるを得ませんが、社会全体に職場体験の文化が根付いているということが根本的にあるからできることなのでしょう。

 さて、本校にもオランダの高校生が職場体験に来ています。今週いっぱいと、来週に延期となった1~4年生の社会科見学にも一緒に行ってもらう予定にしています。

1・2年生との昼食                  5年生の授業(算数)参観

 職場体験の後は、レポートが待っているのだとか・・・。

「簡単なものです。」と職場体験中の本人は言いますが、しっかりと成績もつけられるのだそうです。

 職場体験中も、また、その後のレポートも頑張ってほしいです。

 

工事中

保護者の皆様はご存知の通り、本校正面は現在工事中です。お隣のNAISRの話では、キャンティーンをカフェ風にするのだそうです。夏休み明けには工事も終わることと思いますが、それまでの間は正面のゲートはくぐれても、玄関まではたどり着けません。JSRに用がある場合は、面倒ですがお電話下さい。すぐに裏側ゲートを開けます。

不便をおかけしますがよろしくお願いします。

夏! 

 今日(6月23日)の昼休みは多くの児童生徒がプレイグラウンドに出て、遊んでいました。午後1時15分を少し過ぎたあたりから、授業の準備のために次々と校舎内へ帰ってきた子どもたちの顔は、赤く火照っていました。汗で髪の毛もびっしょりという子もいました。

「遊びすぎた~。」「暑い~。」と言いながらも1時20分からのマロニエタイムの準備をする子、頭から水をかぶっている子、顔を洗っている子、ハンカチを濡らして腕をふく子等々。それでも1時20分になると各教室からの声はやみ、授業に集中する様子が見られました。

 暑くなってきています。必要に応じて2本目の水筒や着替えを持たせていただくなどして下さい。

今月の掲示「熱中症予防」です。グリーンの「ン」が手書きですので写真では見えにくいですが、「グリー」ではなく「グリーン」です。

ハーリングにかけるオランダ人の情熱

Haring(オランダ語)・Herring(英語)ハーリングとは日本語でニシンのことです。

今年もハーリングの季節がやってきた!!と多くのオランダ人が解禁のその日を待ちわびていました。今年は6月15日が解禁日だったそうで、「もう食べた?」という質問をし合うのかどうかわかりませんが、町中あちこちにこのハーリングを売る売店が出現しています。そして、「あそこの売店はおいしい」とか、「ここで食べたのはおいしくなかった」 「あの店は油がくどかった」 「俺の一押しの店は・・・」などと話しています。

玉ねぎと一緒に食べるのが一般的です。DSC_0138

日本人としてもこのハーリングの解禁は、楽しみの一つです。オランダ人のように玉ねぎと一緒に食べるのも良し、わさび醤油、しょうが醤油で食べるのも良し、ハーリング丼にしてもごはんが進みます。

JSRでも毎年、外国語活動の一環としてオランダ語の学習をした後、実際に近くの商店街まで出向き、ハーリングを買って食べています。オランダでも日本人の魚好きはは知られているところで、JSR近くの商店街で毎年お店を出しているおじさんは、「この店は日本人学校の子どもたちが毎年食べにくるほどおいしいんだ!」と言っているとか・・・。

学校近くの商店街に出されているスタンド。例のおじさんが経営する店です。

さてこのハーリングにかけるオランダ人の情熱は、日本人の桜にかける情熱と同じようなものでしょうか。ハーリング解禁日はニュースでも取り上げられ、オランダ人はみんなが知っている日とのこと。「今年の解禁日は?」なんてオランダ人に聞くと、「お前もハーリング好きなのか!?」と嬉しそうに言いながら、すぐにスマホなどで解禁日をチェックして教えてくれます。

この解禁日は毎年変わるようで、漁獲量を制限するものではなく、あくまでもハーリングをおいしくベストな状態で食べるためのもの。サイズと脂肪量に規定があり、ハーリングがそれ以上の数値になる頃に解禁となるようです。ですから、育ちが悪い年などは、ハーリングの解禁はない!のだそう。もちろん、成育の悪い年は全く食べられないという訳ではないようですが、臨時的なスタンド店は回転しないのかもしれません。

さて、このハーリング、昔はイギリスでもデンマークでもノルウェーでもたくさん食べられていたようですが、今はオランダがダントツ!
オランダにとってハーリングは歴史的にも大変重要な意味があり、後世に残すべき食文化の一つとなっているようです。

その昔、ハーリングは莫大なお金と技術革新をオランダにもたらしました。ハーリング漁のための造船や航海技術、ロープなどの繊維加工技術の向上、保存のための樽づくりが盛んになると木材加工や金属加工技術も高まっていったようです。

大航海時代にスペインやポルトガル、フランス、イギリスなどに一歩先を行かれていたオランダですが、このハーリング漁で培った船舶に関する技術や木材金属加工技術、縄、ロープなどの繊維産業の発展がその後のアジア地域への進出、つまり東インド会社の設立やインドネシアや日本との交易に寄与したと言えるのではないかと思われます。

そして何より、長期の航海で大きな問題となっていた船員の栄養失調やビタミンC不足による「壊血病」の発病がオランダの船に限って起こらなかったのは、ハーリングの塩漬けとその付け合わせのキャベツの酢漬け(ザワークラウト)を航海中の食料としていたからだとオランダ人は言います。

ハーリングはまさに、オランダに富と繁栄をもたらした魚であり、日本との400年を超える友好関係を築いた魚なのです。

さあ、ハーリングの季節は始まったばかりです。オランダ人に交じって、オランダ式食べ方でハーリングを思う存分楽しんでください(オランダ式食べ方については後日に)。

特に今年のハーリングは脂がのっていておいしいらしいですよ。

運動会に向けての取組での学びについて

 6月11日(土)に行われた第28回在オランダ日本人合同運動会では、多くの方々にご協力いただき、また天候にも恵まれ、大きな充実感と達成感のもと終えることができました。

チーム全員で協力した大玉運び

 今回の運動会は3年ぶりということで、日本人学校の先生達のほとんどが前回を経験していない中での準備運営となり、また、コロナ禍の影響もあり準備期間も大変短いものでした。運動会に向けての取組が始まったのが5月上旬。太鼓や演技を練習するJSRの子どもたちも、そして準備や指導をする職員も必死でした。保護者の皆さまのご協力と前回の運動会を経験している方々からのお話やアドバイスによって、成功裏のうちに運動会を終えられ本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 さて、本校が目指す「令和の日本型学校教育」と「イエナプラン」とを融合させた【ロッテスタイル】ですが、イエナプランの特徴である異年齢集団での活動は、本校でも大切にしているものの一つです。この運動会に向けての取組にも意図的に必然的に異年齢集団活動が行われてきましたし、休み時間などでは、子どもたちの自主的な活動も見られました。

練習後の振り返り。改善点だけでなく良かった点もたくさん出されていました。

 この異年齢活動は日本の学校でも盛んに行われていますが、JSRでは運動会に向けての取組のような特別な活動だけでなく日常的に異年齢活動を行っています。そのため運動会の取組においても子どもたちはごく自然に状況を受け入れ、上級生が下級生に教えたりアドバイスしたりする姿が最初の段階から見られました。

☆本校で考える異年齢活動による教育効果は 

①知識・伝統の伝達   言わずとも上の学年から下の学年に受け継がれていくもの。学校独自の伝統や文化もそうですが、ここではもっと個人レベルでの教え合いやアドバイスによる伝達を意味します。

②モチベーション喚起  「あんなかっこいい中学生になりたいなぁ」といった憧れの存在であったり、自分の活動に対しお礼を言われたり興味を持ってもらったりすることは次への意欲へとつながります。

③学びの再構築     友達、特に下の学年の友達に教えたりアドバイスしたりすることは、十分に理解していないとできないもの。一度自らの学びを見直し、不十分なところは再度学び直すなど、非認知能力の向上にもつながります。

④ 自己・他者の理解と調整    活動の前後には話し合いを必ず持ちます。そこで目標を共通確認したり、活動を振り返ったりします。普段から異年齢で活動していることが多いため、また少人数であるため、いろいろな意見が出されます。時には正反対の意見が出されることもあります。そこで大切になるのが相手への理解とどのように折り合いをつけていくのかという点です。コミュニケーションをとっていく上で、また、協力していく上で大切なものです。

 今回の活動では子どもたちは本当によく頑張っていました。その結果として、友達との絆を強くし、沢山の気付きと学びを得ることができ、また心の成長も見られる活動ではなかったかと感じています。

 これからも異年齢での活動を大切にし、また少人数だからこその【ロッテスタイル】で、世界で活躍できる人材の育成を目指していきます。

    

JSRの「Warm Heart」とは!

 「Warm Heart」はロッテルダム日本人学校が大切にしている経営方針の一つであり、礎としているもの一つです。コミュニケーションスキルを含む社会技能・技術(Social Skill)であり、言うなれば、世界人としての常識・スキルに当たります。これからの社会(世界)を担う本校児童生徒に身につけさせたい力です。

Warm Heartは4つから構成されています。

Smile  ~笑顔~

人の心は相手を移す鏡でもあります。笑顔には笑顔。怒った顔には怒った顔が返ってきます。笑顔で接することはコミュニケーションを図っていく上ではとても大切なものです。

また、笑顔は相手の心のカギでもあります。日本から離れ、このオランダで生活を始めたとき、たくさんのオランダ人の笑顔に癒されたり、助けられたりしたのではないでしょうか。少しだけの笑顔でも、相手はその何倍にも癒されたり慰められたり、心が温かくなったりします。

笑顔は相手のためのものではありません。いつかは自分に返ってくるものです。そして、自分の心のカギを開けることにもつながります。

Welcome &Thanks  ~ようこそ&ありがとう~

日本語には「おもてなし」という言葉があります。この「おもてなし」とは心を込めた接遇、相手のことを考えて一生懸命お世話をすることです。Welcome&Thanksはこの「おもてなし」と似ているところがあります。相手を心から受け入れる、理解するということ、そして、しっかりと感謝の気持ちをもち、言葉に表すこと。ありがとうと言うことだけでなく、何事に対しても感謝の気持ちをもって生活することにつながってきます。

自分ならこうしてほしいな! こんなことを言ってほしいな! と思っていることを相手に対してもしてあげることは大切です。なぜならそれは全て自分に返ってくるからとも考えられます。

Compliment  ~いいね!~

友達のよいところを見つけること。良いところを見つけたら、すぐにその友達に伝えてあげましょう。友達だけでなく、自分のよいところもたくさん見つけてほしいです。友達や相手のご機嫌をとるためではありません。自分が良いと思ったことはしっかりと相手に伝えていくことが大切です。どんなことにも良いことは含まれています。失敗したこと自体もそこには次へのチャレンジが含まれています。それはなかなか自分では見つけられないものです。ですからぜひ、見つけてあげましょう。困った時、くじけそうになった時、そういった言葉が元気の源になります。また、うれしい時、楽しい時は、うれしさや楽しさ言葉によって2倍にも3倍にもなります。

もう少し、考えを進めてみると、「自分で考え判断する」ということにつながっていきます。自分自身でしっかりと判断し行動することは、とても大切です。どう考えたり思ったりしているのか、それをしっかりと伝えることは、これから社会に出る皆さんにとっては必要不可欠なこととなります。ただ自分が考えたり思ったりするのではなく、その考えや思いに根拠がなければ理解してもらうことは難しいです。いろいろな人の意見を聞いたり比べたり、色々なものを見たり経験をしたりする中で、自分の考え・意見というのはより確かなものとなります。そして、勉強も自分で判断する上で大切な要素、材料となります。しっかりと自分の意見をもつこと、そして根拠をもってそれを表現できる伝えることができるということを大切にしていってほしいと思います。

Complimentとは「友達やお自分のいいところを見つける!」「なんでもかんでも、ただ褒めればいい」という単純なものではありません。相手のことを思い考えること=自分の考え、思い、判断がベースになります。相手の心を温かくさせたり、勇気を与えたりする価値あるものでなければなりません。

Show interest ~知りたいな~

興味を持つこと、それは私たちを成長させるための第一歩と言っても過言ではないでしょう。興味がなければ何事も始まりません。相手に興味をもつということは相手を受け入れたいという気持ちの表れです。同時に自分も受け入れられるための第一歩です。

 いろいろな活動を通して育んでいきます!

雨がちな日々

 この頃、雨の日が多いですね。それでも一日中雨が降り続くことはないので、休み時間と晴れ間が重なると外のプレイグラウンドで元気に遊ぶ姿が見られます。

 先日、昼休みに雨が降っていたので5年生が教室でトランプの大富豪をしていました。大富豪は地域によって細かなルールが違うこともあり、みんなでルールを確認しながら遊んでいました。遊びのルールをごく自然に交流したり、聞いたりしながらゲームを進めていく光景は、全国各地から集まっているJSRの児童生徒の「あるある」一コマです。

 今日は4年生が教務主任の先生を相手に卓球をしていました。

楽しそうな声が響いていました(結構遠くまで・・・)。

  さあ、明日は晴れかな?雨かな?

”言葉にする”って、難しい!

今回は5月16日(月)の5年生の算数「比例」の学習から。

変化している2つの量が比例しているかどうかを判断する学習です。5年生での学習はそこまでですが、もう少し踏み込んで5年生の子どもたちの知的好奇心をくすぐっています。

金曜日からの続きの授業。変化する2つの量を式に表しました。その後、それぞれが出した式を説明をしようとしましたが、これがなかなか難しい!

イメージしていることがなかなか言葉にできない! 友達の説明の中で、言葉は分かっても、なかなかイメージできない! 子どもたちの姿からは、もどかしさを感じている様子が伺えました。

そんなもどかしさを感じながらも子どもたちは、必死にイメージを言葉にして友達に説明しよう、友達の言葉を必死で聞いて理解しようとしていました。その姿は微笑ましくもあり、また、たくましくもありました。またそこには、友達に伝えたい、友達の言っていることを理解したい、と言った子どもたちの中で信頼関係があるということが分かります。

さて、この何とか言葉にしようとする行為、分かろうとする行為はとても大切です。もどかしいというジレンマを含むこういった経験が言語力を伸ばしていくことに大きく関係していくように思えます。言語力とは「言葉を用いて思考し、その思考した内容を正確に伝達すること」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)です。英語であっても日本語であっても、この言語力がなければ自分で考え、それを伝えることができません。つまり、いくら英語や日本が話せても、中身のない形だけの言葉になってしまいます。

今回の5年生のジレンマは、自分の考えを具体化し言語化する、そして伝える。ということだけでなく、相手(友達)の言いたいこと、つまり意図を理解しようとする行為が含まれます。

言葉を介して私たちは他者との意思疎通を行いますが、自分自身の中の思考もこの言語を介して行っています。イメージしたことを言語化する。また、言語を基にイメージを広げることは、思考を表現したり理解するだけでなく、思考そのものをより深く、また、確かなものにしていくことになると考えます。

これからも子どもたちの思考をゆさぶりながら、言語力を高め、より深く高い思考力を養っていきたいと思います。