令和5年(2023年)最終日

 明日から冬季休業に入ります。2週間余りの休業となりますが、子ども達にとって普段では体験できない、経験できない充実した期間としていただきますようお願いいたします。

 今年も保護者の皆様、関係者の皆様には、本校の教育活動にご理解とご協力を頂き、ありがとうございました。

 4月からの9カ月間は、学習活動の充実はもちろんの事、校外での活動も少しずつ広げていきました。King’s DayやJapan Festivalでの太鼓パフォーマンスの披露、職場体験や社会科見学を実施し、学校の教室では学べない、体験、経験できない貴重な学びの時とすることができました。

 また、コロナ禍により中断されていた水泳教室も、ロッテルダム市のご厚意により実施することができました。

 今年度はあと3カ月間ありますが、残りの期間もより充実した学習機会、環境が提供できるようにしていきたいと思っておりますし、現地校との交流、社会科見学等も予定しております。

 令和6年も、引き続き本校へのご支援をよろしくお願いいたします。

 皆様、どうぞ良い年をお迎えください。

2023年12月21日 | カテゴリー : 校長室より | 投稿者 : moronaga

新しい学校との交流

 冬休みまであと2週間余りとなりました。先週からの寒さも少し和らいだようですね。来週も少し暖かい日が続くとの予報です。

 さて、今年11月より、新しい現地の学校との交流が始まりました。これまでの交流は行事が中心となる交流が主でしたが、より子ども達同士の交流が深まるように、日常的な交流を目指して学校間で協定を締結しました。

11月15日、4名の子ども達と一緒に相手校の校長先生が来校し、本校運営理事会理事長と校長で協定書に署名をしました。

 来週15日(木)には、1~4年生が相手校を訪問します。一緒にご飯を食べたり遊んだりした後は、授業も一緒に受けてきます。

 次回の交流は1月。そして、2月のJSRで行う日本文化紹介にはこの学校の児童の皆さんも招待する予定です。

ちいちゃんのかげおくり

今日は久しぶりに太陽が出ていたので「かげおくり」にチャレンジしました。でも、太陽はすぐに雲に隠れてしまいました。

3年生、国語科の学習で「ちいちゃんのかげおくり」という物語があります。あまん きみこ さん作の物語です。戦時中の物語で、出兵するお父さんと過ごす最後の日に家族でした「かげおくり」から物語が始まります。

お父さんの出兵、空襲、家族とはぐれて「ちいちゃん」一人で過ごす夜、そして・・・

一読すると可哀そうで悲しい物語です。

JSRの3年生はこの「ちいちゃんのかげおくり」の学習を少し前に終えたところです。

説明文はまさしく文章から情報を得て理解するために学習します。言葉の意味、文章の構成と表現の工夫など、読み手に分かりやすく、そして説得力(納得してもらうことができる)のある文章を読み、最終的に説明する文を自分たちで書くことができるのが目標です。

一方、物語文の学習は、言葉や文章から情報を得るだけの学習ではありません。登場人物の心情を叙述に即して読み取っていくことが必要になります。また主人公の視点、その他の登場人物の視点、さらに、読み手としての視点等、色々な視点も持ちながら、心情の変化を読み取ります。物語に関する感想や考えは各自それぞれ自由に持つことができますが、その感想や考えの根拠をしっかりと示すことを大切にしています。

物語文の学習は読んで楽しかった、悲しかったといった感想や想いをただ持つだけにはとどまりません。ものの見方、考え方、理論的な思考を、友達の考えや想いを共有したり比較したりすることで、更に深い読解や理解に繋げていくことができます。独りよがりにならず、色々な意見や考え方、想いからの学びをより豊かにすることを大きな目標にしています。

さて、「ちいちゃんのかげおくり」は、可哀そうで悲しいだけの物語でしょうか。

秋休みが明けて

 1週間の秋休みが明けての第一日目。全校児童生徒が元気な顔で登校しました。

 秋華祭ではたくさんの保護者の皆様に参観いただきありがとうございました。秋華祭でも話をしましたが、子ども達には緊張した様子が見られたものの、練習の成果を発揮し、誰もが楽しんで、そして自信を持って発表していたのが印象的でした。練習も本番も一生懸命取り組んだからこそ、「心地よい緊張感」を感じることができたのだと思っています。

 冬休みまで2カ月余りとなります。秋華祭という大きな行事は終わりましたが、この間の子ども達の成長を、子ども達と共に確認しながら、更に成長していけるよう取り組みたいと思っています。

 

秋華祭に向けて

 今週に入り、気温がぐっと下がりましたね。寒い日が続いています。昨日から暖房が入るようになりましたが、まだ、試運転中なのか一日中という訳ではありません。

 さて、集会に向けたステージ練習が進んでいます。

 以前にも書きましたが、内容に関しては「ひみつ」の学級が多く、大体の内容は練習する声や小道具から想像がつくのですが、全体像については本番を楽しみにするしかないようです。

 秋華祭につきましては、各ご家庭でも話題にしていただいていることと思いますが、話題にはなっていない!ということでしたら、是非、この機会に話を聞いていただけたらと思います。

 秋華祭は10月22日です。19日(水)時点の22日の天気予報は、雨(50%)、最高気温は13℃となっています。防寒の備えをしてお越しください。

後期が始まりました!

 先週の金曜日に前期終了式を行いました。土日をはさんで、10月2日からは後期がスタートしました。

 いつもと変わらない10月2日は月曜日ですが、それでも後期がスタートする始業の日です。心新たに目標を持って進んでいってほしいと願っています。

 始業式では、5年生と6年生が作文発表をしました。前期の振り返りと後期に向けての意気込みを発表しました。2人とも原稿を見ないで発表しました。

終業式で発表した3人も含めた5名の作文発表者は全員、自ら希望しての発表でした。

 さて、秋華祭まであと3週間となってきました。休み時間には太鼓の練習をする音が聞こえる時もあります。自主練習をしているようです。また、学年の発表練習を少し覗いたりすると「これはトップシークレットです!!」と教室に入れてくれなかったりすることもしばしばです。

 どのような発表になるのか楽しみです。

 

 

令和5年度 前期終業式

 今日で今年度の前期課程が修了しました。5時間目に終業式を行い、今回の式では中学部2年生の指揮による校歌と賛歌の斉唱も行いました。

 終業式と言っても、週末をはさんですぐに後期が始業しますので、普段の金曜日とさほど変わらないような感じもしますが、それでも節目として前期を振り返る機会としてほしいと思っています。

 終業式の話の中で聞いたところによると、「通知表は良い方が良い!」と思っている児童生徒がほとんどでした。当たり前のことですが、誰でも少しでも良い方が嬉しいものです。しかし、今日一人一人が持ち帰った通知表は、各個人の前期の頑張りの結果ですが、全ての結果ではない、という話をしました。

 成績が良いからOK!、悪いからダメ!というものでもありません。もし成績が思ったより良かったら、自分の頑張りに自信を持って後期へのモチベーションとし、思ったより悪かったらその原因を振り返り、新たな目標を立てる機会とすることといった話もしました。

 各ご家庭でも、次につながる前向きな新たなチャレンジ、スタートにつながるようなお話をしていただければと思います。

 JSR恒例の作文発表は、3,4,6年生から1名ずつの3名が発表しました。前回の作文発表記事でお知らせしたように、今日と月曜日の始業式での作文発表は全員が立候補しての発表です。それぞれの子ども達の個性が出た作文発表でした。

 後期もよろしくお願いいたします。

今月のふれあいタイム

 今月のふれあいタイムは、18日の月曜日にありました。

 このふれあいタイムはふれあい委員会による月に一度の全校児童生徒でゲームなどを楽しむ時間です。縦割りの3チーム対抗で行っています。

 今日のゲームは「コトロコトロ」でした。チームで一列にならび、先頭が相手の一番後ろにタッチしたら勝ちというゲームです。

   先頭の人は相手の最後の人を追いかける

   最後の人は相手の先頭の人から逃げる

   先頭と最後尾でない人は、先頭と最後尾の人の動きに振り回される

 先頭や後尾も面白いですが、何と言っても振り回される中も楽しめるゲームです。そして、どのように並ぶのかがそれぞれのチームの戦略であり、勝敗の要因ともなります。

 次回はどんなゲームなのか、今から楽しみです。

夏休みが終わりました!

 今年のJSRの夏休みは8月21日まででした。22日(火)、児童生徒は元気な顔で登校しました。少し日焼けした顔、夏休み前と変わらない雰囲気、久しぶりに会う友達との会話等々、どこにでもある長期休業明けの学校の様子が見られました。

 10月の秋休みをはさみ、冬休みまでは80日余りの登校日数となります。少し長丁場となりますが、行事や取組も目白押しです。子ども達には、学習に活動に、精一杯力を注いでいってほしいです。そして、一人一人が多くの達成感と充実感を感じられるようにと願っています。

「夏休み後全校集会での校歌斉唱」

子ども達の顔は夏休み前と変わらないようでもあり、少し大人びた、成長したようでもありました。

2023年8月23日 | カテゴリー : 校長室より | 投稿者 : moronaga

遠隔合同授業

 本校の夏休みもあと10日余りとなりました。皆さん、どのように過ごしているでしょうか。

 夏とは思えないほど肌寒い日が続いているオランダですが、今後、数日でも夏らしい日がやってくるのではないかと淡い期待を持っています。

 さて、夏休み明けに向け、校舎の改築や掃除が進められています。

1年に1度の業者の人による窓の掃除。
キャンティーンの新規開店の準備も進んでいます。

 以前、学習指指導要領で示されている「児童生徒に身につけてほしい力」について、その「力」を考える上で必要となる背景について紹介しました。

 この「力」ですが、具体的にどのような力を、どのように付けていくのかが大切になってくるかと思います。本校では、少人数であることを活かして異年齢活動を中心に教育活動を推進していますが、少人数ならではの苦労もあります。この課題を克服するために始めたのが遠隔合同授業です。

 さて今回は、昨年から続けている遠隔合同授業について。今年度、4月から7月までの振り返りを紹介します。

 本校では昨年度から、ローマ日本人学校、ブカレスト日本人学校の2校と、実践を積み重ねてきました。今年度は、まずローマ日本人学校と本校の小学5年生の児童が、算数の学習を行いました。また、ブカレスト日本人学校の小学3年生の児童が、国語の授業を行っています。今後、他の学年でも日常的な実践を進めていく計画です。

 遠隔で画面越しで学習を共に進めるというのは、簡単なものではありません。まだ課題も多く、実践をしながら課題を発見し、それを改善しながら取り組んでいるところです。

 しかし、児童からは以下のような声が上がっています。

○自分の考えと、仲間の考えを比べて考えることができました。

〇自分たちだけでは思いつかないことを、相手校の子の意見を聞いて気付くことができました。

〇自分の考えを相手に発表することで、相手に伝わるように図や文章を書いたり、言葉を選んで説明したりすることができました。

○互いに作品を読み合って意見を言い合ったり、良さを伝え合ったりすることで、自信をもつことができました。

〇相手の学校の仲間に自分たちの学校・国のことを伝えたい、自分のこんな思いを伝えたい、という意欲をもつことができました。

 児童の感想からも分かるように、遠隔合同授業を行うことで、以下のような効果があると言えます。

○相手校の児童と時と場を共有して学習することで、協働的な学びによる新たな発見をすることができる。

○同じ教室にいる仲間、画面越しの仲間を意識し、相手意識をもって伝える工夫をすることができる。

○より多くの仲間に良さを認めてもらうことで、自己肯定感や有用感をもつことができる。

○「相手に分かりやすく伝える」「相手と意見を出し合って話し合う」という協働的な学習の必然性をもたせることで、児童が主体的に学べる場を設けることができる。

 これらは、今注目されている「非認知能力」に繋がるものだと言えます。「他者と一緒に学びたい」「より多くの仲間に伝えたい」。それが学習意欲につながり、必然性をもった主体的な学習へとつながっていきます。さらに、どうやったら相手に分かりやすく伝わるか、どう伝えたら良いのかなどを試行錯誤しながら学んでいくことになります。それらを繰り返すうちに、認知能力、つまり学力も身についていくことになると思います。

 遠隔合同授業を終えた後の児童生徒からは、「先生、今度はいつやるんですか?」「今度は、自分たちでオランダの国について紹介したいです。」「一緒に漢字の勉強もしたいなぁ。」と次々とやりたいことが出てきました。夏休み明けからも、遠隔合同授業を行っていきたいと思います。算数で、多様な意見を出し合ったり、国語で話し合いをして考えを深めたりする機会を作っていきたいです。

2023年8月11日 | カテゴリー : 校長室より | 投稿者 : moronaga