3年生、国語科の学習で「ちいちゃんのかげおくり」という物語があります。あまん きみこ さん作の物語です。戦時中の物語で、出兵するお父さんと過ごす最後の日に家族でした「かげおくり」から物語が始まります。
お父さんの出兵、空襲、家族とはぐれて「ちいちゃん」一人で過ごす夜、そして・・・
一読すると可哀そうで悲しい物語です。
JSRの3年生はこの「ちいちゃんのかげおくり」の学習を少し前に終えたところです。
説明文はまさしく文章から情報を得て理解するために学習します。言葉の意味、文章の構成と表現の工夫など、読み手に分かりやすく、そして説得力(納得してもらうことができる)のある文章を読み、最終的に説明する文を自分たちで書くことができるのが目標です。
一方、物語文の学習は、言葉や文章から情報を得るだけの学習ではありません。登場人物の心情を叙述に即して読み取っていくことが必要になります。また主人公の視点、その他の登場人物の視点、さらに、読み手としての視点等、色々な視点も持ちながら、心情の変化を読み取ります。物語に関する感想や考えは各自それぞれ自由に持つことができますが、その感想や考えの根拠をしっかりと示すことを大切にしています。
物語文の学習は読んで楽しかった、悲しかったといった感想や想いをただ持つだけにはとどまりません。ものの見方、考え方、理論的な思考を、友達の考えや想いを共有したり比較したりすることで、更に深い読解や理解に繋げていくことができます。独りよがりにならず、色々な意見や考え方、想いからの学びをより豊かにすることを大きな目標にしています。
さて、「ちいちゃんのかげおくり」は、可哀そうで悲しいだけの物語でしょうか。